羽根 直樹 先生のアドバイスコーナー7
- 2020.04.01
- 羽根直樹先生のアドバイスコーナー
- アドバイス, 囲碁, 羽根先生
こんにちは。羽根直樹です。
大変な時期ですが、体調に気を付けて今年を乗り切って下さい。
今回は定先の一局を振り返ってみたいと思います。
<1>
実戦の進行は、白の少し有利な結果となりました。
白△は有力な一手ですが、白にも弱点が残っていますので黒は仕掛けていきたいですね。
黒1から3・5と白の断点を狙い、黒7と二目の頭をたたきます。
黒11までが定石ですので、覚えてしまいましょう。
<2>
ここは黒1と切る必要がありました。
白2でシチョウですが、黒一子を捨て石にして黒3から5と連絡してしまいましょう。
この形で黒不満がありませんので、シチョウは気にする必要が無かったのです。
<3>
白1はとても良い打ち込みです。
そして黒2も良い感じですね。
白1に対する黒の対応としては、隅に潜り込んで生きてしまう黒2やa、中央を大切にする黒b、
白1の右側を大切にする黒cが考えられます。
どれも一長一短ですので、好みで選んで良い局面です。
<4>
この局面での考え方は重要でした。
黒1が良い考え方となります。
黒aは中央の地を意識した手かと思いますが、地よりも石の強弱が大切です。
黒1の補強を優先したかったですね。
<5>
白1から5まで、とても良い感じですね。
相手の弱点を白3と狙いながら、自分は絶対に切断されないように用心出来ています。
中央の黒地が見込めなくなれば、左上・左下の白地が大きいので白順調です。
<6>
白の中押し勝ちとなりました。
右下の「サカレ形」で白が優位に立った一局でしたがその他の形はとても良いですね。
「弱点を守る」ことと「手抜きをする」ことのバランスがとても重要となりますが、お互いに守りに関する意識は十分伝わってきました。
黒は意識のバランスがちょうど良いと思いますので、上辺の守りをせずに中央へ打ってしまった手だけ修正してもらえればと思います。
白は実力を考えるとむしろ用心のし過ぎと感じます。
△と必要以上に用心をせず、的確に手抜きを出来ればすぐに成績アップにつながります。
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