羽根 直樹 先生のアドバイス コーナー4
- 2019.07.20
- 羽根直樹先生のアドバイスコーナー
こんにちは。羽根直樹です。
許碁聖との挑戦手合が始まりましたが、第1局は良い感じで打つことが出来ました。
引き続き頑張りたいと思います。
今回の解説は、例会での対局(定先)を取り上げます。
<1>
黒が白模様に侵入した場面ですが、黒1がオススメです。
白△がいる場合、二間ビラキをすると白△に近づきすぎてしまいます。
白2などを想定した時に、黒1と離れている方が良いのです。
お互いの石が接触していなければ、黒3などと自由に打つ手を選択出来ます。
<2>
白は左上にも先行し、順調な立ち上がりです。
そして白1のコスミもとても良い手です。
「地の確保」ということ以上に、「不安定な黒に眼形を与えない」ということに大きな価値があります。
<3>
価値の高い石と、低い石を見極めることが重要です。
白△の石はどちらでしょうか。
相手を切断している石は、助ける事が攻めにつながりますので、価値が高い石となりますが、今回は黒の石が連絡していますね。
白△を助けても攻めにつながりませんので、負担が増える結果が待っています。
<4>
黒1は良い手抜きですね。
黒は下辺に不安がありませんので、攻めるタイミングを自由に選択することが出来ます。
<5>
白1と、4子を捨ててしまうのが本当はオススメです。ただ感情的には難しいですよね。
となると、左辺△などで中央を補強しておく必要がありました。
中盤では弱い石の補強をまずは考え、補強が遅れた場合は「捨てる」という発想が浮かぶようになると良いですね。
<6>
白も中央への進出に少し望みが出てきた感じですが、棋譜はここまでとなりました。
「弱い石の補強」と「石を捨てる」という判断が重要な1局でしたね。
白は地が多いのですが、白△を助け出してから苦しい流れとなりました。
黒も左下で△の石を助けてしまいましたが、「捨てる」という判断のコツを上手く身につけると、大きな進歩につながります。
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